「物作りを通しての関わりから」
利用者のMさんは、いつも穏やかで誰とでも気さくに話をしてくださいます。
しかし、どちらかというとおとなしい方であり、御自分から何かを要求されたり希望を言われるという事はありませんでした。
ある日のこと、一緒に木工作業を行いました。紙やすりで板を磨こうとした所
「家にサンダーのあるけん、今度持ってきます」
と御本人から提案。
そして後日…工具を持参されました。が、「固定するのがあったがよかけん、また持ってきます」。
また後日…「これがよかかなと思うて、物置から出してきました」
以後、数週に渡っていくつかの工具を持参されました。
そして作業開始。板を切ったり削ったり。
「こぎゃんすると切りやすくはなかかな？」
と別の利用者も手伝ってくださいました。
Mさんは週に１回の御利用ですが作業の事はいつも覚えておられ、
昔仕事で使っていた工具を心の花での作業のために、自宅の物置から引っ張り出してこられたそうです。
私たち以上に熱心に考え取り組んでくださっているMさんの変化に、正直驚いています。
ちなみに、Mさん現在は週２回に利用になりました。
何かのきっかけでその方の力が発揮しやすいような環境をこれからも作っていきたいと思っています。
担当:野田
